「予約はもらえるのに、当日そのまま来ない」「常連だと思っていたお客様が、いつの間にか離れていた」——予約制や来店型の店舗を運営していると、こうした無断キャンセルと来店離れは避けて通れません。多くの場合、原因はお客様の熱意の問題ではなく、単に「うっかり忘れ」と「思い出すきっかけがなかった」ことです。この記事では、LINEを使った予約リマインドと再来店リマインドの具体的な作り方を、実際の設定画面・入力値・配信文面・効果測定の数値目標まで踏み込んで解説します。
この記事でわかること
- 予約システム(STORES予約等)とLINEを連携し、前日/当日に自動リマインドを送る具体的な設定手順
- 無断キャンセルを減らす「変更・キャンセルボタン」をカードタイプで実装する方法とリマインド回数の目安
- 「最終来店から90日」で自動配信する再来店(掘り起こし)リマインドの設計と割引率・有効期限入りの文面
- 飲食・美容・整体・物販の業種別リマインド間隔と想定反応率・目標再来店率の早見表
- 無断キャンセル率・開封率・再来店率・ブロック率など、追跡すべきKPIと数値目標
まず全体像:リマインドは「予約前」と「来店後」の2種類
リマインド配信は目的別に2つに分けて考えると設計が一気に楽になります。ひとつは、これから来るはずのお客様の予約忘れを防ぐ予約リマインド。もうひとつは、しばらく来ていないお客様を呼び戻す再来店(掘り起こし)リマインドです。前者は無断キャンセル対策、後者は来店離れ対策として機能します。
| 種類 | 目的 | 配信のトリガー | 送るタイミング |
|---|---|---|---|
| 予約リマインド | 無断キャンセル防止 | 予約日時 | 前日18〜20時+当日2〜3h前 |
| 再来店リマインド | 来店離れの掘り起こし | 最終来店日 | 最終来店から45〜90日後 |
ポイント
どちらも「全員に一斉配信」ではなく、予約日や最終来店日というお客様ごとに違う日付を起点に自動で送るのがコツです。手作業で誰にいつ送るかを管理すると必ず抜け漏れが出ます。CHATYなら予約データや来店データをタグとして持たせ、日付起点の自動配信ができます。
1. 予約リマインドの作り方(前日・当日の自動配信)
まずは予約が入ったお客様に、前日と当日、自動でリマインドを送る仕組みを作ります。ポイントは「予約情報」と「LINEの友だち」を紐付けることです。ここでは予約システムにSTORES予約を使う例で、実際のメニュー階層と入力値まで示します。
STEP 1:予約システムとLINEを連携し「予約日タグ」を付ける
予約システム側で連携を有効化する
STORES予約の管理画面で「設定 → 外部連携(アプリ連携) → LINE連携」を開き、「連携を有効にする」をオンにします。RESERVAの場合は「各種設定 → LINE公式アカウント連携 → 連携キーの発行」から連携キー(英数字の文字列)をコピーします。この連携キーが、予約データをLINE側へ渡すための鍵になります。
CHATY側で受け口(Webhook)を設定する
CHATYの管理画面で「連携設定 → 外部サービス連携 → 予約システム」を開き、先ほどの連携キーを「連携キー」欄に貼り付けます。次に「受信データの割り当て」で、予約日を格納する項目に「予約日タグ」、来店予定時刻を「予約時刻(カスタム項目)」として割り当てて保存します。以降、予約が入るたびにその友だちへ予約日タグが自動付与されます。
友だち登録への導線を予約完了画面に置く
予約完了メール/完了画面に「LINEで予約確認を受け取る」ボタン(友だち追加URL)を設置します。これでお客様のLINE IDと予約データが紐付き、リマインドの宛先が確定します。※未連携の予約者にはリマインドが飛ばないため、友だち追加率を上げる文言(「前日リマインドが届きます」等)を添えます。
STEP 2:前日・当日の自動配信を作る
前日リマインドを作成する
CHATYの「自動配信 → 新規作成 → 日付起点配信」を選び、「起点」に予約日タグ、「タイミング」に起点の1日前、「送信時刻」に19:00(前日18〜20時が目安)を入力します。「配信対象」は「予約日タグを持つ友だち」、「除外」に「来店済みタグ」を指定して保存します。
当日リマインドを作成する
同じく「日付起点配信」で、「タイミング」を起点当日、「送信時刻」を来店予定の2〜3時間前(例:14時予約なら11:00固定、または予約時刻カスタム項目の−2時間)に設定します。予約時刻・地図リンク・遅刻時の連絡先を入れます。
来店後は予約タグを最終来店日タグに付け替える
来店が完了したら「予約日タグ」を外し「最終来店日タグ」に切り替えます。これで来店済みの人に予約リマインドが再送されず、次の再来店リマインドの起点になります。CHATYの「自動化ルール」で『来店チェックイン時にタグA→タグB』を設定すれば自動化できます。
実際の配信文面(前日/当日)
配信メッセージ例(前日リマインド)
「〇〇様、明日のご予約のご確認です。
▼ご予約内容
日時:7月2日(水)14:00
店舗:〇〇店(駅前ビル3F)
ご来店を心よりお待ちしております。
ご都合が変わった場合は、下のボタンから前日中に変更・キャンセルをお願いいたします(前日までのご連絡で変更料はかかりません)。」
配信メッセージ例(当日リマインド)
「本日14:00のご予約です。〇〇様のお越しをお待ちしております。
▼アクセス
(地図リンク)
到着が遅れそうな場合や当日のご相談は、このトークからお気軽にご連絡ください。」
2. 無断キャンセルを減らす工夫(変更・キャンセルボタンの実装)
無断キャンセルの多くは「行けなくなったが、連絡するのが面倒/気まずい」から起こります。ならば、キャンセル・変更を1タップでできるようにするのが最も効果的です。「連絡してくれれば枠を空けられる」——この受け皿を用意することが対策の核心です。
カードタイプメッセージにURLボタンを設置する
前日リマインドは、CHATY(またはLINE公式アカウントの)「メッセージ作成 → カードタイプ(カードメッセージ)」で作ります。カード下部の「ボタンを追加」でアクションを「リンク(URL)」に指定し、URL欄に予約システムのマイページURL(例:STORES予約なら予約確認・変更ページのリンク)を貼り、ボタン名を「予約を変更・キャンセルする」に設定します。リッチメッセージ(画像1枚に領域を割り当てる形式)でも実装できますが、テキスト情報が多い予約確認にはカードタイプが読みやすくおすすめです。
リマインド回数は「前日1回+当日1回」を基本に
回数は多すぎると煩わしく、少なすぎると忘れられます。基本は前日夜+当日の合計2回。高額サービスや初回来店・数週間前からの予約など「忘れやすい予約」は、3日前の確認を1回足して最大3回までに留めます。
キャンセルポリシーは柔らかく明記
「前日までのご連絡で無料変更できます」といった一文を添えると、お客様は連絡しやすくなります。威圧的な文言は逆効果なので避けます。
注意
※キャンセル料や割引などの条件を書く際は、実際の運用と一致させ、断定的・誇大な表現を避けてください。「必ず」「絶対」といった表現や、根拠のない効果訴求はトラブルのもとになります。
3. 再来店(掘り起こし)リマインドの作り方
来店離れは静かに進みます。前回来てくれたお客様が次第に足が遠のき、気づいたときには競合に流れている——これを防ぐのが再来店リマインドです。仕組みは「最終来店から一定日数が経った人だけ」に、自動でひと声かけることです。
来店ごとに「最終来店日」を記録する
会計やチェックイン時に、そのお客様の最終来店日を更新します。CHATYの「自動化ルール」でPOS/予約システムの来店データと友だちを紐付ければ「最終来店日タグ」が自動更新され、手入力の手間を減らせます。
「最終来店から○日」で自動タグ付け
CHATYの「自動化ルール → 新規 → 条件:最終来店日タグから90日経過 → 実行:掘り起こし対象タグを付与」を設定します。該当したお客様に自動で「掘り起こし対象」タグが付きます。この90日は業種で調整します(次章の早見表を参照)。
掘り起こしメッセージを自動配信
「自動配信 → タグ付与トリガー配信」で、「掘り起こし対象タグが付いたら送る」を設定します。「ご無沙汰しています」の一言+来店の後押し(具体的な割引率・有効期限つきクーポン)をセットにすると反応が上がります。
来店したらタグをリセット
再来店してくれたら最終来店日が更新され、「掘り起こし対象」タグが自動で外れる設計にします。これで同じ人に何度も掘り起こしが飛ぶ事故を防げます。
再来店リマインドの文面例
配信メッセージ例(90日ご無沙汰の方へ)
「〇〇様、ご無沙汰しております。前回のご来店から少し時間が空きましたが、その後お変わりありませんか?
久しぶりのご来店を歓迎して、次回のお会計から使える『500円OFFクーポン』をご用意しました。
・有効期限:発行から30日間(〜7月31日)
・ご利用条件:会計時にこのメッセージをご提示ください(お一人さま1回)
ご都合のよいときに、ぜひまた顔を見せてください。」
配信メッセージ例(美容サロン・次回メンテナンス提案型)
「〇〇様、前回のご来店からそろそろ2か月ですね。カラーやカットが気になりだす頃かと思いご連絡しました。
今月ご予約の方限定で『次回メニュー10%OFF・平日限定』をご案内しています。
・有効期限:今月末まで
・対象:平日11時〜16時のご予約
下のボタンからご希望の日時をお選びいただけます。」
ポイント
掘り起こしは「売り込み」よりも「気にかけている」トーンのほうが再来店につながります。クーポンは割引率・有効期限・利用条件を明記しつつ、あくまで来店の後押しとして添える構成が、常連ほど効果的です。
4. 業種別・再来店リマインドの間隔と反応の目安
「最終来店から何日で送るか」は業種によって適切な間隔が大きく異なります。来店サイクルより少し過ぎたタイミングで送るのがコツです。以下はあくまで目安なので、自店の実際の来店周期と配信結果に合わせて調整してください。
| 業種 | 想定来店サイクル | 掘り起こし開始の目安 | 想定反応率(目安) | 目標再来店率(配信対象比) |
|---|---|---|---|---|
| 飲食 | 2〜4週間 | 最終来店から45日 | 5〜10% | 3〜7% |
| 美容(サロン) | 4〜8週間 | 最終来店から60〜75日 | 8〜15% | 5〜10% |
| 整体・治療院 | 2〜6週間 | 最終来店から45〜60日 | 7〜12% | 4〜8% |
| 物販・小売 | 1〜3ヶ月 | 最終購入から90日 | 3〜8% | 2〜5% |
※想定反応率はクーポンのクリック・利用や返信などの何らかの反応、目標再来店率は配信対象のうち実際に再来店した人の割合の目安です。初回は下限を目標に設定し、月ごとに実測して基準を更新していきます。
注意
※整体・治療院などで再来店を促す際は、「治る」「改善する」といった効果を断定する表現を避けてください。あくまで「お体の様子はいかがですか」といった声かけにとどめるのが安全です。
5. 送りすぎない頻度設計と除外条件
リマインドは効果的ですが、送りすぎるとブロックの原因になります。「必要な人に、必要なときだけ」届く設計が、長く使ってもらう鍵です。とくに大事なのが直近来店者の除外です。
直近来店者は掘り起こしから除外する
配信条件に「最終来店から○日以内の人は除く」という除外フィルタを必ず入れます。先週来たばかりの常連に「ご無沙汰しています」と送ると逆効果です。CHATYの配信設定で「除外タグ:直近来店」を指定すれば、対象から自動で外せます。
同一メッセージの再送は間隔を空ける
掘り起こしに反応がなかった人へ再送する場合も、最低30日は空けるなど上限を決めます。短期間の連投はブロックにつながります。
配信全体の頻度上限を決めておく
予約リマインド・掘り起こしに加え、通常のお知らせ配信もあります。1人あたりが受け取る配信が過多にならないよう、店全体で頻度の上限方針を決めておきましょう。
| 配信の種類 | 配信対象 | 除外する人 | 頻度の目安 | 1配信あたり許容ブロック率 |
|---|---|---|---|---|
| 予約リマインド | 予約日タグを持つ人 | 来店済みの人 | 1予約あたり2〜3回 | 0.3%以下 |
| 再来店リマインド | 掘り起こし対象タグの人 | 直近来店者・予約済みの人 | 30日に1回まで | 1%以下 |
| 通常のお知らせ | 全体または関心タグ別 | 配信停止希望の人 | 週1回程度まで | 1〜2%以下 |
ポイント
「予約日タグ」「最終来店日タグ」「直近来店タグ」の3つを来店データと連動させておけば、対象抽出と除外は自動で回ります。CHATYなら来店データ×タグでこの出し分けを設定でき、日々の運用は放っておいても回る状態を作れます。
6. 効果測定:追跡すべきKPIと数値目標
リマインドは「作って終わり」ではなく、数字で効果を測って調整していくものです。とくに重要なのは導入前後の比較。最低でも導入前1か月の無断キャンセル数・来店数を記録しておき、導入後と並べて見ます。以下の指標を月次で追いかけてください。
予約リマインドで見る指標
| 指標 | 計算方法 | 数値目標の目安 |
|---|---|---|
| 無断キャンセル率 | 無断キャンセル数 ÷ 予約数 | 導入前比で半減、3%以下を目標 |
| 当日来店率 | 来店数 ÷ 予約数 | 90%以上(無断+事前キャンセル控除後) |
| リマインド開封率 | 開封数 ÷ 配信数 | 60%以上 |
| ボタンクリック率 | 変更・キャンセルボタンのクリック数 ÷ 配信数 | 3〜10%(=事前連絡に転換できた分) |
ポイント
「ボタンクリック率」は一見ネガティブ(キャンセルが増える)に見えますが、無断キャンセルが事前連絡ありのキャンセルに変わり、空いた枠を再販できるためプラスの指標です。クリックが増えた分だけ、当日の空席ロスを減らせています。
再来店リマインドで見る指標
| 指標 | 計算方法 | 数値目標の目安 |
|---|---|---|
| 掘り起こし反応率 | クーポンクリック・返信数 ÷ 配信数 | 5〜15%(前章の業種別目安を基準) |
| 再来店率 | 配信後30日以内の来店数 ÷ 配信数 | 3〜10%(同上) |
| クーポン利用率 | クーポン利用数 ÷ 配信数 | 2〜6% |
| ブロック率 | 配信後のブロック増加数 ÷ 配信数 | 1%以下(超えたら頻度・文面を見直す) |
注意
※ブロック率が許容上限(掘り起こしで1%)を超えた配信は、送りすぎ・文面の売り込み過多のサインです。次回は配信間隔を空ける、対象を絞る、トーンを「気にかけ型」に戻すなどの調整を行ってください。数字は「良い悪い」の判定ではなく、次の一手を決めるための材料として使います。
これらの指標は、LINE公式アカウントの分析画面(開封・クリック・ブロック)と予約システムの来店実績を突き合わせて集計します。CHATYなら配信ごとの反応と来店データ(タグ)を紐付けて見られるため、「どの掘り起こし配信が実際の再来店につながったか」を配信単位で追えます。
まとめ
無断キャンセルと来店離れは、「忘れられている」ことと「思い出すきっかけがない」ことが主な原因です。予約リマインド(前日18〜20時+当日2〜3時間前)で当日の来店を後押しし、カードタイプの変更・キャンセルボタンで連絡のハードルを下げる。さらに最終来店日を起点にした再来店リマインド(業種に応じて45〜90日)で、離れかけたお客様に割引率・有効期限入りのひと声をかける。この2本立てを、直近来店者の除外と頻度上限とセットで自動化します。
そして必ず、無断キャンセル率3%以下・掘り起こし反応率5〜15%・ブロック率1%以下といったKPIを月次で測り、導入前後を比較しながら文面や間隔を調整してください。「来店率を底上げできた」と言えるかどうかは、この測定の有無で決まります。
まずは自店の来店サイクルに合った間隔を決め、予約システムとの連携で「予約日タグ」「最終来店日タグ」を用意するところから始めてみてください。来店データとタグ配信、そして配信ごとの効果測定までを一元管理したい場合は、CHATYのようなLINE×CRMの仕組みを使うと、抽出・除外・自動配信・数値の追跡がまとめて回せます。
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