「土日は行列なのに、平日の昼間はガラガラ」「回数券を買ってくれたお客様が、いつの間にか来なくなっている」——温浴施設やスーパー銭湯、サウナを運営していると、こうした来館の波と常連の離脱に頭を悩ませる場面は少なくありません。チラシや館内POPだけでは、その日「行こうかな」と迷っているお客様の背中を押しきれないのも実情です。LINE公式アカウントを使えば、混雑の谷を埋め、イベントを確実に届け、常連の再来館を自動でうながす仕組みが作れます。この記事では、温浴施設に特化した具体的な運用手順を、タグ設計表・KPI効果測定表・配信文例つきで、読んだその日から設定できるレベルで解説します。
この記事でわかること
- 受付・下足箱・館内POPを使った友だち登録の増やし方と、管理画面の設定手順
- 運用の核となるタグ設計表(付与条件・タイミング・用途)の作り方
- 変わり湯・サウナイベントを曜日別に届ける配信手順と文面例
- 混雑・待ち時間の更新運用しきい値と、平日/雨の日クーポンの使い分け
- 回数券・サブスク更新リマインドのCHATY自動化設定手順
- 友だち登録率・開封率・更新率などの目標値を示したKPI効果測定表と、管理画面での確認手順
1. 友だち登録の導線を「入館動線」に埋め込む
温浴施設のLINE活用は、まず「友だちを増やす」ところから始まります。ポイントは、お客様が必ず通る動線——受付・下足箱・館内POP——の3か所にQRコードを配置し、その場で登録するメリットをはっきり打ち出すことです。目安として、来館者数に対する友だち登録率20%以上を最初の目標に置くと運用が回りやすくなります。
登録特典を決める
「友だち登録で入浴料100円引き」または「登録でドリンク1杯無料」など、その場で使える特典を1つに絞ります。券売機前で迷っている来館直前のタイミングが最も効きます。
経路がわかるQRを作る
受付用・下足箱用・POP用でQRの読み取りパラメータ(パラメータ付き友だち追加URL)を分けておくと、どの場所からの登録が多いかを判別できます。CHATYなら流入経路ごとにタグ(受付・下足箱・POP)を自動付与でき、後の配信ターゲティングに使えます。
あいさつメッセージとクーポンを設定する
まずクーポンを作ります。LINE公式アカウント管理画面ホーム → 「クーポン」 → 「作成」 → 有効期限(例:登録から7日間)・利用回数(1回のみ)・利用ガイドを設定 → 保存。次に 管理画面ホーム → 「あいさつメッセージ」を開き、テキストで登録お礼を入れ、作成したクーポンとリッチメニューへの案内を差し込みます。登録直後にクーポンが届くことで、その日の来館単価アップにつながります。
リッチメニューを組む
管理画面 → 「トークルーム管理」 → 「リッチメニュー」 → 「作成」 → テンプレート選択(6分割など) → 各エリアに画像とリンクを設定。「本日の混雑状況」「クーポン」「イベント情報」「回数券・サブスク」を配置し、表示期間を「無期限」にして常設します。来館前にサッと確認できる導線になります。
ポイント
特典を欲張って複数並べると、お客様が迷って登録が止まります。「今すぐ100円引き」のような即時性のある一択が最も登録率を伸ばします。脱衣所や休憩スペースの目線の高さにもPOPを置くと、湯上がりの余裕がある時間帯に登録してもらえます。あいさつメッセージ経由のクーポン利用率は30%以上を一つの目安にしましょう。
2. 運用の核になる「タグ設計」を先に決める
セグメント配信のうまさは、タグ設計で9割決まります。配信を始める前に、どんなタグを・どんな条件で・何に使うかを表で固めておきましょう。下表はそのまま流用できる温浴施設向けの基本設計です。「自動」はCHATYのようなツールで来館履歴や日付をもとに自動付与するもの、「手動」はスタッフが受付時に付けるものを指します。
タグ設計表(温浴施設向け基本セット)
| タグ名 | 付与条件(自動/手動) | 付与タイミング | 用途(配信セグメント) |
|---|---|---|---|
| サウナ利用 | 手動 or アンケート回答(自動) | 初回来館時/登録時アンケート | ロウリュ・アウフグース告知 |
| 常連(月2回以上) | 自動(来館回数カウント) | 月間来館2回到達時 | 回数券・サブスク訴求 |
| 誕生月 | 自動(誕生日データ) | 当該月の月初 | 誕生月クーポン |
| 離脱傾向 | 自動(最終来館30日超) | 最終来館日+30日 | 再来館クーポン |
| 回数券保有 | 手動 or 販売データ連携(自動) | 回数券購入時 | 残少・買い足しリマインド |
| サブスク会員 | 自動(契約データ連携) | 加入時/更新日データ登録時 | 更新リマインド・限定案内 |
| 流入経路(受付/下足箱/POP) | 自動(パラメータ付きQR) | 友だち登録時 | 登録導線の効果測定 |
ポイント
タグは最初から全部揃えなくて構いません。まず「サウナ利用」「常連」「誕生月」「離脱傾向」の4つだけ動かし、慣れてから回数券・サブスク・流入経路を追加すると無理なく運用できます。来館回数カウントや最終来館日にもとづく自動付与は手作業では現実的に回りません。CHATYなら来館履歴・日付を条件に、これらのタグを自動で付与・更新できます。
3. 変わり湯・サウナイベントを曜日別に届ける
温浴施設の集客の柱は、変わり湯やサウナイベント(ロウリュ・アウフグースなど)の告知です。ただ闇雲に配信するのではなく、「いつ」「誰に」送るかを設計することで、開封率と来館率が変わります。イベント告知の開封率は50%前後を目安に、下回る場合は配信時間や対象タグを見直します。
配信タイミングの基本設計
告知は「前日夜」と「当日昼」の2回
週末イベントなら、前日の19〜20時に予告、当日の11〜12時にリマインドを配信します。夜は翌日の予定を立てる時間帯、昼は「今日どこ行こう」を決める時間帯だからです。
サウナ好きには絞って配信
全員に毎回サウナイベントを送ると、興味のない層のブロックを招きます。前章で作った「サウナ利用」タグを付けた層だけにアウフグース告知を送ると、無駄打ちが減り開封率が上がります。CHATYなら利用履歴や関心に応じたタグ管理で、こうしたセグメント配信が組めます。
写真1枚+一言で組む
湯船やサウナ室の写真1枚に、日時・内容・ひとことを添えるだけで十分です。文章が長いと最後まで読まれません。
配信メッセージ例(イベント告知/対象:サウナ利用タグ)
【本日20時|ロウリュイベント開催】
サウナ好きの皆さまへ。
本日20時より、熱波師によるアウフグースを実施します。
・開始:本日 20:00〜(1回15分程度)
・場所:サウナ室
・参加:無料(通常のご入館料のみ)
数量に限りのあるサウナドリンクもご用意しています。
熱波を浴びに、ぜひお越しください。
▼ 併記するLINEクーポン設定値
対象=サウナ利用タグ/有効期限=当日限り/利用回数=1回/内容=サウナドリンク1杯サービス
配信メッセージ例(変わり湯告知/対象:全員)
【今週末|季節の変わり湯のお知らせ】
今週の土日は「ゆず湯」を開催します。
やわらかな香りに包まれて、一週間の疲れをゆっくり流してください。
・期間:今週土曜・日曜
・場所:大浴場 露天風呂
・時間:営業時間中いつでも
ご家族・お仲間でのご来館もお待ちしております。
4. 混雑案内と「谷埋めクーポン」で平日を動かす
温浴施設の悩みは、来館が土日と夕方に集中し、平日昼や雨の日にガラ空きになること。LINEなら、混雑を「案内」して分散させ、空いている時間帯を「クーポン」で埋める、両面のコントロールができます。谷埋めクーポンは利用率10%以上・平日昼来館数の前月比+15%あたりを目標に運用します。
混雑ステータスの更新運用ルール
「案内が古い」と信頼を失うので、誰が・いつ・どのしきい値で更新するかを先に決めます。下の手順としきい値をそのままオペレーションに落とし込んでください。
更新担当と時刻を固定する
受付責任者が10時・14時・18時の1日3回、リッチメニューの混雑表示を更新するルールにします。突発的に混んだ時は都度更新。担当を固定することで「誰かがやるだろう」の抜けを防ぎます。
混雑のしきい値を数値で決める
目安はサウナ待ち0分=「ゆったり」、待ち5分程度=「やや混雑」、満室で待ち10分以上=「混雑」の3段階。脱衣ロッカー使用率の体感も併せて判断します。基準を数値化すると、担当が変わっても表示がブレません。
リッチメニューの表示を出し分ける
管理画面 → トークルーム管理 → リッチメニューで「ゆったり/やや混雑/混雑」の3パターンを事前に作成しておき、時間帯で切り替えます。運用がシンプルなのは、混雑エリアの画像を差し替える方式(同じリッチメニュー枠の画像だけ更新)。当日の目安(例:11〜14時ゆったり/18時以降混雑)はタップ後のトーク文面で案内します。
クーポンの使い分け設計表
| クーポン種別 | 配信タイミング | 対象タグ | 特典・設定値 |
|---|---|---|---|
| 平日ゆったりクーポン | 毎週水曜の午前中 | 全員(平日昼来館狙い) | 14時までの入館で50円引き/期限当日/1回 |
| 雨の日クーポン | 悪天候日の当日午前 | 全員 | 当日来館でドリンク1杯無料/期限当日/1回 |
| 誕生月クーポン | 誕生月の月初に自動配信 | 誕生月タグ | 入浴料無料 or タオルセット進呈/期限当月末/1回 |
| 再来館クーポン | 最終来館から30日後 | 離脱傾向タグ | お久しぶり100円引き/期限14日間/1回 |
配信メッセージ例(平日クーポン/対象:全員)
【水曜限定|14時までのご入館で50円引き】
平日の昼間は、いちばん空いていて
ゆっくりお過ごしいただける時間帯です。
本日14時までにご入館の方へ、
このクーポン画面提示で入浴料を50円引きします。
・対象:本日14時までのご入館
・利用:受付でこの画面をご提示ください
湯上がりの休憩スペースもゆったりお使いいただけます。
▼ 併記するLINEクーポン設定値
対象=全員/有効期限=当日限り/利用回数=1回/利用条件=14時までの入館
配信メッセージ例(雨の日クーポン/対象:全員)
【雨の日限定|本日ドリンク1杯無料】
あいにくのお天気ですが、こんな日こそ
ゆっくり湯船につかって温まりませんか。
本日ご来館の方に、このクーポン画面提示で
お好きなドリンクを1杯サービスします。
・対象:本日ご来館の方
・利用:受付でこの画面をご提示ください
雨音を聞きながらの露天風呂もおすすめです。
▼ 併記するLINEクーポン設定値
対象=全員/有効期限=当日限り/利用回数=1回/内容=ドリンク1杯無料
注意
※クーポンには必ず「本日限り」などの利用期限と対象条件を明記してください。条件があいまいだと受付での混乱やトラブルの原因になります。また「必ず空く」「絶対お得」といった断定的・誇大な表現は避け、事実ベースの案内にとどめましょう。
5. 回数券・サブスクの更新リマインドをCHATYで自動化する
単発利用のお客様を「回数券」や「サブスク会員(月額入り放題)」に引き上げると、来館頻度と売上が安定します。さらに大切なのが、使い切りや更新のタイミングを逃さないフォローです。これらは日付や来館履歴が条件になるため手作業では抜け漏れが出ます。CHATYで「トリガー・しきい値・対象タグ・アクション」をセットで組んでおきましょう。
CHATYでの自動配信 設定手順
再来館(離脱防止)を組む
トリガー=最終来館日+30日/対象=離脱傾向タグ/アクション=再来館クーポンを自動配信。30日超で離脱傾向タグが自動付与され、そのまま再来館クーポンが飛ぶ流れにします。
誕生月クーポンを組む
トリガー=誕生月の月初(毎月1日)/対象=当月の誕生月タグ/アクション=誕生月クーポン配信。誕生日データから対象を自動抽出するので、リスト作成の手間がかかりません。
回数券の残少リマインドを組む
トリガー=残り2回以下(または有効期限14日前)/対象=回数券保有タグ/アクション=買い足し案内を配信。使い切りと再購入を同時に後押しします。
サブスク更新リマインドを組む
トリガー=更新日-3日/対象=サブスク会員タグ/アクション=更新案内を配信。更新日の数日前に届くことで、うっかり失効による解約を防ぎます。会員情報の管理と更新日の把握も、CHATYなら配信とまとめて行えます。
配信メッセージ例(回数券残少/対象:回数券保有タグ・自動配信)
【回数券の残りが少なくなっています】
いつもご利用ありがとうございます。
お手持ちの回数券の残りが、あと2回分となりました。
この機会に回数券をお求めいただくと、
1回あたりのご入館料がお得になります。
・11回綴り:通常10回分の料金でご利用いただけます
・購入:受付にてお申し付けください
引き続きごゆっくりお過ごしください。
月間イベント・配信カレンダー例
| 時期 | 配信内容 | 対象・タグ | 狙い |
|---|---|---|---|
| 月初(1日) | 今月の変わり湯・イベント予告 | 全員 | 来館計画づくり |
| 月初(誕生月) | 誕生月クーポン(自動) | 誕生月タグ | 特別感・再来館 |
| 毎週水曜 | 平日ゆったりクーポン | 全員 | 平日昼の谷埋め |
| 週末前(金夜・土昼) | 変わり湯・サウナイベント告知 | 全員/サウナ利用タグ | 週末集客 |
| 随時(悪天候日) | 雨の日クーポン | 全員 | 客足減の当日補填 |
| 随時(条件到達) | 回数券残少・サブスク更新リマインド(自動) | 回数券保有/サブスク会員タグ | 継続・再購入 |
ポイント
配信は多ければ良いわけではありません。月初のイベント予告・週末前の告知・平日の谷埋めを軸に、全員への一斉配信は週2回程度に抑え、残りはタグで絞った配信にすると、ブロックを防ぎつつ来館を動かせます。カレンダーとして固定化しておけば、運用担当が変わっても回せる仕組みになります。
6. 効果測定|KPIの目安と管理画面での確認手順
施策を打ちっぱなしにせず、「成果が出ているか」を数字で判断するところまでが運用です。まずは下の効果測定表で、各施策の目標値と確認場所を押さえてください。数値はあくまで一般的な目安なので、自店の実績が溜まったら自店基準に上書きしていきます。
効果測定・KPI表(施策×指標×目安値×確認場所)
| 施策 | 指標 | 目安値 | 確認場所 |
|---|---|---|---|
| 友だち登録導線 | 友だち登録率(来館者比) | 20%以上 | 分析→友だち/来館数と対比 |
| あいさつメッセージ | 登録経由クーポン利用率 | 30%以上 | 分析→クーポン |
| イベント告知 | 開封率 | 50%前後 | 分析→メッセージ配信 |
| 平日/雨の日クーポン | クーポン利用率 | 10%以上 | 分析→クーポン |
| 谷埋め全般 | 平日昼来館数の増加率 | 前月比+15% | 自店の来館データ |
| 回数券訴求 | 回数券転換率(常連比) | 10%前後 | 販売データ/CHATY会員管理 |
| サブスク更新リマインド | 更新率/解約率 | 更新率85%以上/解約率10%以下 | 契約データ/CHATY会員管理 |
| 配信全般 | ブロック率 | 1配信あたり1%以内 | 分析→友だち(ブロック数) |
管理画面「分析」の確認手順
【週次】配信ごとの反応を見る
管理画面 → 「分析」 → 「メッセージ配信」で、直近配信の到達数・開封率を確認。あわせて「クーポン」で開封数・利用数をチェックし、開封率が目安を下回った配信は時間帯や文面を翌週に修正します。
【週次】ブロック数を監視する
「分析」 → 「友だち」で友だち追加数とブロック数を確認。特定の配信後にブロックが跳ねていないかを見て、跳ねていれば全員配信を減らしタグ配信へ切り替えます。
【月次】登録率と転換率をまとめる
月末に、友だち追加数を来館者数で割った登録率、常連のうち回数券・サブスクに移った転換率、サブスクの更新率/解約率を集計。KPI表の目安と比べ、未達の施策を翌月の重点に据えます。回数券・サブスクの会員数や更新状況は、CHATYの会員管理画面でまとめて把握できます。
ポイント
最初から全指標を追う必要はありません。まずは「登録率」「イベント告知の開封率」「ブロック率」の3つだけを毎週見る習慣をつけると、配信の良し悪しがすぐ判断でき、改善が回り始めます。
まとめ|「動線で集め、セグメントで届け、数字で確かめる」
温浴施設・スーパー銭湯のLINE運用は、(1)受付・下足箱・POPの動線で友だちを増やし、(2)タグ設計を土台に変わり湯やサウナイベントを対象別に届け、(3)混雑案内としきい値ルール、平日・雨の日クーポンで来館の谷を埋め、(4)回数券・サブスクの更新をCHATYの自動リマインドで逃さず、(5)登録率・開封率・更新率をKPIで確かめる——この流れで回ります。大切なのは、全員に同じ配信を投げ続けるのではなく、興味や来館履歴に応じてセグメントを分けて届け、成果を数字で判断することです。手作業では負担の大きいタグ管理・セグメント配信・更新リマインドの自動化と会員管理は、CHATYのようなLINE×CRMツールを使えば無理なく仕組み化できます。まずは登録特典とリッチメニュー、そしてタグ設計の整備から着手し、配信カレンダーとKPI確認を固定化していくところから始めてみてください。
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